2015年

11月

17日

WORLD WATCH:インド 戦闘機パイロットに女性登用の道開く

 中島 敬二(元インド政府アドバイザー)


 インド国防省は10月24日、空軍の戦闘機パイロットへの女性の採用を承認した。

 インドの軍民をあわせた女性パイロット数は約600人。パイロット全体に占める女性の比率は11・7%で、世界平均の5%を大きく上回る。直近5年間でインド政府がパイロット免許を発給した4267人中、628人(約15%)が女性で、女性パイロットは増加傾向にある。

 だが、インド空軍の女性パイロットはわずか94人で、運送などの非戦闘機要員に限られている。体力的に弱く、結婚・出産があるため。勤務期間が男性よりも短いため、育成の費用対効果が低いと考えられてきた。これに対して女性から戦闘機での採用を求める声が上がった。

 空軍ではこれまでも女性の職務や権限の拡大が段階的に進められてきた。以前は女性の勤務は最長14年と法律で定められていたが、女性隊員らが男女平等に反すると訴訟を起こし、2010年から期限のない雇用になった。

 今回も女性の要望に応える形で空軍側が認めることになった。国防省は「インド女性の強い願いを踏まえ、かつ先進国の軍における最近の潮流にも沿ったもの」と説明している。

 空軍士官学校の訓練生から選抜し、16年6月に戦闘部隊に配置する。1年間の現場訓練を経た上で、正式に戦闘機パイロットとして採用する計画だ。17年にはインド初の女性戦闘機パイロットが誕生する見通しだ。(了)




この記事の掲載号

2015年11月17日号

 

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