2015年

11月

17日

WORLD WATCH:ベトナム 男性優位社会の改革へ職場環境の改善に着手

 本田 香織(NNAベトナム版記者)


 男性優位の風土があるベトナムが、男女平等の実現に向けて動き出した。グエン・タン・ズン首相が男女平等の実現に向けた計画を承認したほか、11月には19年ぶりに女性従業員の労働規定を改定、女性が働きやすい環境作りを急ぐ。

 新労働規定では工業団地内に十分な数の女性用トイレを設置することを要求。女性従業員の健康面に関する規定も明確に定められた。1カ月に3日を上限に、有給で生理休暇を取得する権利を保障。1歳未満の乳児を持つ女性従業員は、有給で毎日1時間の授乳休憩が認められる。女性従業員を抱える企業への税優遇も明確化した。

 男女格差をランク付けした世界経済フォーラムの報告書によると、2014年ベトナムは142カ国・地域中76位で、前年の73位から後退。ラオス(60位)やタイ(61位)を下回った。政府の動きはこうした報告書などの影響を受けた可能性がある。

 だが、女性差別の意識は根強い。家系継続のために女児を妊娠した場合は中絶する傾向もあり、新生児の男女比の不均衡が年々拡大している。ニュースサイト「ベトナムネット」によると、新生児の比率は、09年は女児100人に対して男児110・5人だったが、14年には男児112・2人に差が拡大。25年までに女性の人口が男性を230万~430万人下回る可能性が指摘されている。(了)

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2015年11月17日号

 

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