2015年

11月

24日

【WORLD WATCH】シリコンバレー 患者データで薬を選択

Bloomberg
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 ◇医師お役立ちアプリ 

 ◇2015年11月24日特大号


 二村晶子

 (インフィニットバイオCEO)


 医師が処方薬を選択する判断に使えるだろうと10月に発表された「Cトラッカー」アプリが話題だ。患者のデータを医療機関に送れるiPhone用フレームワーク「リサーチ・キット」を使い、薬の効能をモニターできる。

 このアプリは、C型肝炎治療薬であるギリアド社のハーボニーと、アッヴィ社のヴィキラ・パックのどちらが患者に良いか判断するのに役立つ。双方とも効果は非常に高く、副作用も少ない。治療に要する期間は同じで、ハーボニーが9万4500ドル(約1100万円)、ヴィキラ・パックが8万3319ドル(約1000万円)かかる。

 二つの薬がほぼ同時に販売されると、医師はどちらを処方するか迷った。そこで、診療日以外も患者を正確にモニターするために、開発されたのがCトラッカーだ。体重や薬の副作用といった体調変化のほか、iPhoneのセンサーを使って活動量や睡眠状況を記録できる。

 薬や治療法の選択ツールはこれまでも存在した。たとえば、ジェノミック・ヘルス社の遺伝子発現検査は乳がん患者の治療法選択に使えるし、スタンフォード大学発のパーソナリス社は高性能な遺伝子検査技術を基に、患者に合った薬の選択手法を提供する。しかし、Cトラッカーは薬の選択に、遺伝子情報ではなく、患者への影響という「患者の声」を使う点で画期的だ。モニターの結果、どのような結果が出るのか関心が高い。(了)

この記事の掲載号

2015年11月24日特大号

 

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