2015年

12月

01日

相続増税の新常識:相続税の申告期限は10カ月 2015年12月1日号

◇最初のリミットは3カ月

 

編集部

監修 土屋裕昭

(税理士)

 

 相続は人の死亡と同時に始まる。人の死は突然訪れることが多い。たとえ、余命が宣告されていたとしても、肉親の死を目の当たりにすれば、冷静ではいられなくなるだろう。7日以内の死亡届の提出、葬儀の準備、公共料金などの支払い名義変更……。相続以外の事務手続きも多い。四十九日が終わるころまでは、精神的にも相続手続きを始めるのは難しい。

 

◇早めに戸籍謄本取得を

 

 それでも四十九日が過ぎたら、少しずつ相続の手続きを始めたい。最初のタイムリミットは3カ月で訪れてしまうからだ。
 今後の多くの手続きにかかわる「法定相続人」を確定するため、被相続人(亡くなった人)や全相続人の戸籍謄本を取り寄せる必要がある。被相続人については、現在のように電子化される前の分も含め、出生時から死亡時までの全ての戸籍謄本を取り寄せなければならない。

 法定相続人は民法で定められており、配偶者や子、親や祖父母、兄弟姉妹が該当する。被相続人の配偶者は常に相続人となり、配偶者以外の相続人は「第1順位」「第2順位」「第3順位」の順で相続人になる。法定相続人の相続財産の取り分も順位に応じて民法で規定されており「法定相続分」と呼ばれる。
 第1順位は「直系卑属」となる被相続人の子など。子には養子や非嫡出子(婚姻関係のない男女の間に生まれた子)、胎児も含まれる。子が相続開始以前に死亡していれば孫、孫が亡くなっていればひ孫が相続する。これを「代襲相続」と呼ぶ。また、非嫡出子が父親の遺産を相続するためには、父親の認知が必要になる。
 第2順位は「直系尊属」となる被相続人の親や祖父母など。両親が亡くなっている場合は祖父母となるなど、被相続人に近い世代が先に相続する。
 第1順位、第2順位の相続人がいない場合、第3順位の兄弟姉妹が相続人となる。兄弟姉妹のいずれも亡くなっている場合は、被相続人のおいやめいが代襲相続する。おい、めいより下の世代は対象とならない。………

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この号の掲載号

週刊エコノミスト 2015年12月1日号


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