2015年

12月

01日

WORLD・WATCH:韓国 「クラウド発展法」制定 既存法律の改定狙う

政府はクラウド活用で予算節約を狙う(ソウル)Bloomberg
政府はクラウド活用で予算節約を狙う(ソウル)Bloomberg

 ◇2015年12月1日号


趙章恩(チョウチャンウン)

 ・ソウル在住ジャーナリスト


 韓国政府は11月10日、「クラウドコンピューティング活性化計画」を発表した。これは、10月に施行された「クラウドコンピューティング発展及び利用者保護に関する法律(以下クラウド発展法)」に対し、何から着手するかを決める計画だ。

 クラウドコンピューティングとは、自前のコンピューターで管理しているソフトウエアやデータなどを、インターネット上の空間で保管・利用し、使った分のお金を払うシステムを意味する。

 行政安全部は、クラウドを利用することで、2016~18年の3年間の政府予算を3700億ウォン(約407億円)節約できるとみている。政府は、まずは公共施設からクラウドを導入し、システム構築費用を節約する。また個人情報とは関連の無いデータからクラウドへ移行し、現在3%程度の公共機関のクラウド利用率を、18年までに40%に引き上げる目標だ。現在クラウド導入のためのガイドライン策定や、セキュリティー認証制度の拡充、情報保護の強化なども進めており、韓国政府は現在250社あるクラウド関連企業を18年には800社以上に増やす目標も立てた。

 ところが、現在の法律では限界がある。例えば医療法では、病院ごとに電子カルテの管理・保存が可能な設備を保有すべきと定めている。これではクラウドを導入できない。韓国政府がクラウド発展法まで定めたのには、既存の法律を一斉に改定するためという狙いがある。(了)

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この記事の掲載号

週刊エコノミスト 2015年12月1日号


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