2015年

12月

01日

WORLD・WATCH:N.Y. 「反トランプ」拡大 ヒスパニック系がデモ

共和党から立候補したトランプ氏(右)Bloomberg
共和党から立候補したトランプ氏(右)Bloomberg

 ◇2015年12月1日号


肥田美佐子

(ニューヨーク在住ジャーナリスト)


 2016年の米大統領選の候補者のうち、共和党から立候補したニューヨーク出身の実業家、ドナルド・トランプ氏は保守派有権者から厚い支持を得ている。だが、反移民の立場に基づく差別的言動のために、ヒスパニック系市民との関係は悪化する一方だ。

 11月7日には、マンハッタンのNBCスタジオ前で200人超のヒスパニック系市民がデモを行った。スタジオから中継される人気コメディー番組「サタデーナイト・ライブ」への同氏の出演に抗議するためだ。彼らは「黙れ、トランプ!」などと書かれたプラカードを手に、トランプ氏や、番組を放送するNBCユニバーサルへの怒りをあらわにした。

 こうした騒ぎになったのは、トランプ氏が6月に「メキシコは、麻薬密売人やレイプ犯などの犯罪者を米国に送り込んでいる」と発言したからだ。メキシコとの国境に高い壁を築くべきだとのコメントも物議を醸した。デモに先駆け、ヒスパニック系40団体の連合組織が、起用撤回を求める書簡をテレビ局に送っていた。

 白人が減る一方で、ヒスパニック系移民は、さらなる増加が見込まれており、10年の米国勢調査では、ニューヨーク市総人口の27・5%を占めている。地元経済の屋台骨を支える彼らを敵に回すことは、実業家として、賢明とは言えないだろう。(了)

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この記事の掲載号

週刊エコノミスト 2015年12月1日号


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