2015年

12月

08日

週刊エコノミスト 2015年12月8日特大号

定価:670円(税込)

発売日:2015年11月30日

◇期待外れの政治ショー

◇経済へのメリットは薄い


花谷美枝/池田正史/藤沢壮(編集部)


 環太平洋パートナーシップ協定(TPP)が10月5日、大筋合意に達した。自由貿易の推進は安倍晋三政権が進める成長戦略の柱の一つ。政府は「総合的なTPP関連政策大綱」を11月25日に発表し、2020年に農産物・食品の輸出を14年の6117億円から1兆円にすること、インフラ輸出で30兆円受注することなどを目標に掲げた。今後、国会での承認、批准に向けた手続きに入る。だがTPPに参加することで日本はどのようなメリットを得られるのか、肝心な点については判然としない。

 

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ピックアップ

経営者:編集長インタビュー

 ◇森澤紳勝 日本トリム社長

 ◇日本の技術を世界に発信したい


 1982年に整水器の開発・販売を主な事業に創業、現在では整水器業界首位の日本トリム。電解水素水の整水器販売が好調で、2016年3月期の業績は過去最高の151億円に達する見通しだ。

── 電解水素水とは何ですか。

森澤 水を電気分解した非常に細かい粒子のアルカリ性環元水です。体内への吸収力が高く、胃腸症状の改善や、老化の原因である活性酸素を取り除き、老いを防ぐ効果が期待できます。

── 他社との違いは何ですか。

森澤 常に安定した品質の電解水素水を作り出す技術を持っていることです。当社の整水器には「ダブル・オートチェンジ・クロスライン方式」という技術が使われており、これは陰極と陽極の極性を定期的に切り替えることで、水に含まれるマグネシウムなどが電極板に付着するのを防ぎ、常に安定した水素水を作り出す技術です。医療分野での使用には常に安定した品質が求められるため当社の強みとなっています。また研究や実験をしっかり行い、多くの科学的根拠を示せることは、他社との大きな違いです。

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ワシントンDC

 ◇有力政治家が人前で涙

 ◇泣く男を受け入れ始めた米社会


三輪裕範

(伊藤忠インターナショナル会社ワシントン事務所長)


 横浜市の傾斜マンションで、問題のくい打ち工事をした旭化成建材の親会社、旭化成の浅野敏雄社長が最近、記者会見で涙を見せた。かつて山一証券が倒産した時に、同社の野沢正平社長が記者会見で号泣(ごうきゅう)したことも記憶に新しい。それが号泣か、頬をぬらす程度かどうかは別としても、日本では政治家も企業経営者も、人前で涙を見せること自体に、あまり抵抗はないようだ。

 一方、米国では、人前で涙を見せることは、日本よりもはるかに許容されない行為である。特に政治家にとっては、自らの政治生命を断ち切るにも等しい行為であった。「人前で涙を見せるような気弱で軟弱な人間に、政治のような重大事は任せられない」と考えられてきたからだ。

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