2016年

3月

22日

原発:大津地裁が高浜原発差し止め 避難計画の不備を指摘 2016年03月22日号

高浜原発4号機(手前)と3号機(福井高浜町) 週刊エコノミスト
高浜原発4号機(手前)と3号機(福井県高浜町)

◇他地域へ波及の可能性

 

山田次郎

(環境エネルギージャーナリスト)

  

 福井県高浜町にある関西電力高浜原子力発電所3、4号機について、大津地方裁判所は3月9日、滋賀県内の住民が運転差し止めを求めた仮処分申請に対し、これを認める判断を下した。再稼働していた高浜原発3号機は3月10日に運転を停止し、事故により停止していた4号機も当面は運転できないこととなった。

 大津地裁が判断の争点としたのは、原子力規制委員会が決定した新規制基準に原発が適合していても、緊急時の対応方法など、住民への十分な説明が必要であることだ。福島第1原発事故を踏まえた安全対策や、想定される地震の強さなどにも危惧すべき点があるとしている。

 また、事故で再稼働が遅れていた4号機の件が、今回の決定に影響を与えた可能性も否定できないだろう。脱原発政治連盟代表の竹村英明氏は「4号機と同様、3号機は5年間も運転していなかったため、似たトラブルを起こす可能性は高い」と指摘する。

 

 関西電力は大津地裁の決定を不服とし、仮処分の執行停止などを求める方針だ。高浜原発には、2015年4月にも福井地裁が運転を差し止める決定をしたが、12月に同じ地裁が決定を取り消した。今回の決定も覆る可能性はある。それでもなお...

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定価:620円(税込)

発売日:2016年3月14日(月)