2016年

6月

21日

インタビュー:佐藤康博 みずほフィナンシャルグループ社長=2016年6月21日特大号

 ◇さとう・やすひろ

 1952年4月15日生まれ。76年、日本興業銀行に入行。2011年6月、みずほフィナンシャルグループのグループCEO(最高経営責任者)に就任。みずほコーポレート銀行頭取、みずほ銀行頭取なども歴任。64歳。

 ◇カンパニー制を1年で絶対浸透させ人事制度は金融業界の常識を覆す

 

 みずほフィナンシャルグループは5月、新たな中期経営計画(2016~18年度)を出した。金融業界の常識にとらわれない計画を盛り込んだ。その狙いを佐藤康博社長に聞いた。(聞き手=金山隆一・本誌編集長、構成=谷口健・編集部)

 

── 新しい中期経営計画(中計)の狙いは何か。

■3年前の中計で「Oneみずほ」という言葉を使った。「銀行・信託・証券」という三つの別のエンティティ(事業体)を、ほとんどシームレス(つなぎ目なし)に一体運営して、顧客にサービスを提供するという思いを込めた。今回の中計でそれをさらに進化させた。

 具体的には銀・信・証に加え、第4の柱である「アセットマネジメント」、第5の柱である「リサーチ&コンサルティング」を含め、「総合金融コンサルティンググループ」を目指す。アセットマネジメントは10月1日に、四つの機能(投資顧問・生命保険・投資信託・信託銀行の年金部門など)を統合して、日本最大の資産運用会社を作る。

 


── 「総合金融コンサルティンググループ」とは、具体的に何をするか。

■例えば、70歳の人が運用の相談に来店したとする。しかし、具体的にどんな運用をしたいのか、わからない場合がある。そんな時、家族構成や人生観、今後の計画などの話を徹底的に聞くことで、最良のサービスを提示する。法人の場合でも、中小企業のオーナーが10億円の設備投資をしたいと相談に来た場合、単にその法人のバランスシート(貸借対照表)を見ておカネを貸す、貸せないを判断するのではない。

 例えば、自動車の部品メーカーであれば、自動車の市場環境は将来、電気自動車や水素自動車の登場で大きく変わるかもしれない。すると、既存のガソリン車の設備投資は本当に有用かどうかを、我々の産業知見や金融のノウハウでコンサルティングする。これが、これからの金融の新しいビジネスモデルだろう。だから総合金融コンサルティンググループという言葉を使った。つまり、徹底的に顧客の立場に立って相談に乗る。これが、リーマン・ショック以降、グリード(貪欲)な資本主義の終焉(しゅうえん)後の新しい金融の姿だろう。

 

 ◇初のカンパニー制を導入

 

── 今回、カンパニー制を導入した。10ユニット体制から、(1)リテール・事業法人、(2)大企業・金融・公共法人、(3)グローバルコーポレート、(4)グローバルマーケッツ、(5)アセットマネジメントの5カンパニーに再編した。その狙いは何か。

■欧州系も米州系もカンパニー制を導入しているが、日本の金融機関のなかでカンパニー制を導入するのは、歴史上(みずほが)初めてだと思う。………