2016年

7月

12日

週刊エコノミスト 2016年7月12日特大号

定価:670円(税込)

発売日:2016年7月4日

特集:英国 EU離脱の衝撃

 

◇大惨事に向かおうとする英国

◇視界不良におびえる世界

 

桐山友一/種市房子/大堀達也

(編集部)

 

「非常に大きな取引をしようとしていたところだったが、キャンセルした。3000人分の仕事に関係する取引だ」

 航空から金融まで幅広い事業を手がける英ヴァージン・グループの創業者、リチャード・ブランソン会長は6月28日、英テレビ局ITVの番組で、欧州連合(EU)離脱を問う国民投票(23日)で、離脱が多数を占めた結果を受けて大型の買収をあきらめたことを明かした。今年3月にはグループの鉄道会社ヴァージン・トレインズが、日立製作所の納入した高速鉄道車両を公開し、さらなる事業拡大に意欲を示していた矢先。ブランソン会長は英紙に対しても「国民投票の結果でかなり多くの仕事が失われるだろう。我々は大惨事に向かおうとしている」と嘆いた。

 

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ピックアップ

経営者:編集長インタビュー

 ◇辻孝夫 JVCケンウッド社長

 ◇音響、通信、映像の技術を医療にも生かす

 

── カーナビや車内音響などの車載事業に大きく舵(かじ)を切っています。

辻 現在、売上高の47%を占めています。2008年に日本ビクターとケンウッドが統合した時の二十数%から増えて続けています。20年度には60%にする計画で、基本的に想定通りの動きになっています。

 

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ワシントンDC

◇金融機関の迅速な破綻処理

◇信用不安の連鎖を防止する

 

安井真紀

(国際協力銀行ワシントン首席駐在員)

 

 世界各国が資源価格の低迷や景況感の悪化に苦しむ中、米国経済は比較的堅調とされている。しかし、米国の金融機関は、昨年は8件、今年はこれまでに3件破綻している。金融機関の破綻と聞くと、預金の取り付け騒ぎや信用不安の連鎖を思い起こす。だが、米国では通常、金曜日の夕方に金融機関の破綻が公表され、業務停止を経て、翌日の土曜日には看板を掛け替えて営業再開となる。それを可能にしているのが、連邦預金保険公社(FDIC)の迅速な破綻処理だ。

 

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