2016年

7月

12日

ドイツのモノ作り襲う少子化

(注)1960年から2013年までは実績。2020年以降はDESTATISの予測 (出所)DESTATIS、BPB(連邦政治教育センター)
(注)1960年から2013年までは実績。2020年以降はDESTATISの予測 (出所)DESTATIS、BPB(連邦政治教育センター)

◇高い技能労働者は移民頼り

 

 熊谷徹(在独ジャーナリスト)

 

 ドイツでは、日本と同様に高齢化と少子化が急速に進み、人口が減少しつつある。そのことを明確に示すのが、2015年4月にドイツ連邦統計庁(DESTATIS)が発表した予測報告書である。同報告書は、この中で60年までの人口の推移を予測した。

 DESTATISは出生率、平均寿命、移民数を変化させた八つのシナリオに基づき、シミュレーションを行っている。ここではそのうちの一つで、最も減少率の高いシナリオAを紹介しよう。

 出生率が大幅に改善せず、平均寿命の伸びが比較的緩やかで、移民の純増数が比較的少ないというケースを想定している。ドイツは15年に約110万人のシリア難民らを受け入れた。しかし同報告書は、難民危機がエスカレートする前の同年4月に発表されたので、110万という数字は反映されていない。

 表1がシナリオAに基づいた予測で、13年に約8100万人だったドイツの人口は、60年には1321万人も減って、約6800万人になる。移民を毎年10万人受け入れても、人口が47年間で約16%も減るというのだ。………