2016年

10月

25日

【半導体バブルが来る】グーグル、アマゾン………ネット企業も相次ぎ開発

◇グーグル、アマゾン、アリババも自社用の半導体を開発

◇津田建二(国際技術ジャーナリスト)

 

 グーグルは5月18日、米国で開催した開発者会議「グーグルI/O 2016」で、TPU(テンソルプロセッシングユニット)と呼ぶ人工知能(AI)型のプロセッサーを発表した。グーグルがTPUを開発したのは、外部から調達している既存のチップでは消費電力が大きすぎたからだ。

 検索エンジンは学習能力を備えたAIに似ている。ならばいっそのことAIに適したプロセッサーを作ろう、ということになる。TPUは従来のプロセッサーと比べ、性能を同じにすると消費電力は10分の1に収まるという。グーグルは今年になってチップを発表したが、実は1年前に検索エンジンに実装していた。

 グーグルの言語検索エンジンに比べて精度が低いのが写真や動画の検索だ。言語検索に比べて、画像の検索では光の強弱や肌の色など大量の情報量をも考慮した情報処理をしなければならないからだ。大量の情報を短時間に処理するためには、自前の半導体は不可欠だろう。

 アマゾンも2014年にイスラエルの半導体メーカーであるアンナパーナ研究所を買収し、無線ルーター(ネットに接続する機器)向けの半導体チップを今年1月に発表している。現段階ではここまでだが、いずれ用途を広げるのは必至だ。自前の半導体は、自社で運営するクラウドサービスや電子商取引用に使うデータセンターを高性能・低消費電力にし、自社の望む性能を盛り込むことができるからだ。