2016年

10月

25日

【半導体バブルが来る】中国が狙う半導体国産化

◇「30年に月100万枚」の現実味

 

黒政典善(産業タイムズ社上海支局長)

 

 中国政府が先端半導体の製造に本腰を入れ始めた。米日韓台を中心とした世界の半導体産業の枠組みを変える可能性がある。

 今年7月、中国政府などの出資により、中国最大の半導体メモリーメーカー、長江ストレージ(長江存儲科技、湖北省武漢市)が設立された。半導体産業に特化した数兆円規模の政府系ファンド「国家集成電路産業投資基金(通称ビッグファンド)」、清華大学系のハイテク企業グループ・紫光集団(ユニグループ)、そして湖北省武漢市政府系ファンドが出資した長江ストレージは、240億ドル(約2・5兆円)を投じて武漢に2020年に月産能力30万枚、30年に同100万枚の巨大メモリー工場を建設する計画を打ち出している。

 中国はハイテク産業へのシフトや情報安全体制確立のため、先端半導体を国産化し、20年に向けて年平均20%で半導体産業を成長させるとの目標を打ち出している(図1)。国内総生産(GDP)成長率が6%台に減速する中、半導体は2桁成長を約束している。政府目標では、中国の半導体(IC〈集積回路〉)は20年に1460億ドル規模になる見通しだ。