2016年

11月

01日

【特集:東京都 カネと人脈】小池都政私はこう見る:中田宏(元横浜市長)

 ◇就任後開けたパンドラの箱

 ◇どう解決するかが知事の本領

 

 中田宏(日本の構造研究所代表、元横浜市長)

 

「政治の世界を知っている人がいないから、来てくれませんか」

 小池百合子さんが参院議員に初当選した1992年7月、ご本人から声をかけられ、1年間秘書として仕えた。

 当時、私は松下政経塾を経て、元熊本県知事で日本新党党首の細川護熙さんの秘書を務めていた。そうしたご縁から同党から出馬した小池さんに請われた。

 小池さんは、深夜時間帯のテレビ東京「ワールドビジネスサテライト」を初代メインキャスターとして人気番組に育て上げた。キャスターを辞めて政治家に転身しても、決してお高くとまるような人ではなかった。車の運転もコピーも自分でやる。当時から自分の頭で考えて行動する人だった。

 秘書として、怒られたこともあるが、相手を萎縮させる「上司」ではなく、気さくで話しかけやすい人でもある。当時は小池さんも政治家としてはまだ駆け出し。事務所の他のスタッフも含めて、皆で一緒に悩みながら議員活動の形を作り上げていく雰囲気だった。

 政治活動については、常に先回りして事前準備のための情報収集に余念がなかった。誰がいつ、どんな発言・主張をしてきたかなど、会議に必要な情報や資料集めのほか、初当選の翌93年に控えていた都議選や地方選に向けて、各地の有権者の関心事を調査するよう指示された。

 当時、新興政党だった日本新党の存在感をどう高めるか、自民党や社会党にどう切り込むかなど、党勢を......

 (『週刊エコノミスト』2016年11月1日号<10月24日発売>37ページより一部を転載)

関連記事

この記事の掲載号

定価:620円(税込み)

発売日:2016年10月24日