◇介護される側も介護者に気配りを 時にはお金で解決する覚悟も必要
永六輔(タレント)
聞き手=後藤逸郎、構成=花谷美枝(編集部)
介護する側・される側にどんな心づもりが求められるのか。自身も闘病生活を送るタレントの永六輔さんに聞いた。
介護は気を使うものです。僕が今かかっているパーキンソン病は、日によって症状が違います。昨日は立てなかったけれど、今日は立てるというように。同じ患者でも日によって病状が違うというのは、よほど気を使わなければ介護できません。
気配りが必要なのは、介護をされる側も同じです。「介護上手」には、「介護をするのが上手な人」と「介護をされるのが上手な人」がいます。「介護され上手」は、どう喜べば介護している人がうれしいのか、気を使うことができる人。介護以前に、人に好かれている、愛されている人です。誰も嫌な奴を介護しようとは思わないでしょう。上手な介護と、上手な介護される方と、お互いが見計らって気を使い合わなければなりません。………