◇「モディノミクス」は始まるか 問われる新首相の実行力
近藤正規
(国際基督教大学上級准教授)
ナレンドラ・モディ新首相率いるインド人民党(BJP)が過半数を超す282議席を得て10年ぶりに政権に返り咲いた。経済政策を重視するモディ新首相への期待は高く、欧米メディアはモディ新首相の経済政策を日本の「アベノミクス」になぞらえ「モディノミクス」と称して歓迎している。
株式市場も新政権への期待を反映して上昇している。インドの代表的な株価指数のSENSEX指数は年初から6月10日までに約20%上昇し、過去最高値の更新を続けている。
外資企業も動き出した。米ウォルマートがインドで新たに50店舗の展開を決めたほか、独フォルクスワーゲンは1億ユーロの投資を決定すると報じられている。………