◇消費増税で予想以上の消費落ち込み 7~9月期GDPは厳しいものに
熊野英生
(第一生命経済研究所首席エコノミスト)
4月の消費税増税の影響が、予想外に大きいことが8月13日に発表された4~6月のGDP統計(1次速報)で明らかになった。前期比年率マイナス6・8%の落ち込みは、2011年第1四半期の東日本大震災のときに匹敵する。
今後、安倍晋三首相は、今年12月初めに、15年10月に税率を10%とする次の消費税増税の最終判断を行うスケジュールになっている。4~6月期が大きなマイナスになったことで、最終判断の前に出される7~9月期も弱さが続くのではないか、さらには消費税増税の判断にも影響するのではないかと心配されている。………