◇特集:中国大減速
◇GDP7%割れ容認の衝撃
(編集部)
中国の高度成長の終わりが見え始めた。今年7~9月期の国内総生産(GDP)の成長率は、前年同期比7.3%増と、リーマン・ショック後の2009年1~3月期(6.6%)以来の低水準となった。上半期は政府の年間目標「7.5%前後」を維持したが、通年で目標を下回る可能性が高い。
ピックアップ
経営者:編集長インタビュー

◇米山久 エー・ピーカンパニー社長
◇生産者と直接契約の「高品質中価格」飲食チェーン
契約農家や自社農場から仕入れた食材のメニューを売り物にする飲食チェーンのエー・ピーカンパニー。仲買業者を経ずに生産者と直結したビジネスモデルで地鶏や鮮魚を「高品質中価格」で提供している。宮崎県の地鶏料理のチェーン店「塚田農場」を主力店舗に、魚専門の居酒屋「四十八漁場」も展開し、全国に計191店舗(10月17日現在)を出店している。
── 農家との直接契約や自社農場などを着想したいきさつは。
米山 2001年にエー・ピーカンパニーを立ち上げて飲食店を経営するなかで、外食業界が内装や立地条件などで競争している現状に疑問を抱きました。仲買業者から仕入れる前の段階で何か消費者を喜ばせる企業努力ができないかと考えました。良いものを高く売る富裕層向けのビジネスか、海外産で低価格の競争をするか、そのどちらでもない「高品質中価格」で他との差別化を図れないかと考えてできたのが現在の形です。直接仕入れでコストは3分の1になりました。高級地鶏を仲買から仕入れると客単価は6000円はないと成り立ちませんが、3800円にすることができました。
ワシントンDC

◇後手に回った感染症対策 広がるエボラ出血熱騒動
及川正也
(毎日新聞北米総局長)
米国で、リベリアから入国した男性がエボラ出血熱で死亡した。オバマ政権は知人や親戚らへの感染拡大を警戒したが、その裏をかくように治療にあたった看護師が2次感染した。予防には細心の注意を払うはずの医療従事者への感染が確認されたことで、オバマ政権の初動など危機管理能力が問われる事態に至っている。