◇グーグルをしのぐZMPの自律走行革命
花谷美枝
(編集部)
東京都文京区。閑静な住宅街の一角にあるオフィスで、最新鋭の台車の開発が進んでいる。見た目はどこにでもあるごく普通の台車だが、実はロボット機能が搭載された自律移動する台車だ。携帯電話などの端末を使って操作可能で、手を触れずに荷物を運搬できる。手がけるのはロボット技術開発のベンチャー企業、ZMP(ゼットエムピー)。台車は「CarriRo(キャリロ)」の名称で2015年に物流会社で実証実験を行い、1台40万円程度で販売する計画だ。「人手不足解消に役立つ。日本の物流革命になる」とZMPの谷口恒社長(50)は自信を見せる。
◇人型ロボットから車へ
ZMPは自動運転の技術開発システムを自動車メーカーに提供している。いわば、日本の自動運転技術のキモの部分を担う、自動運転の本命ともいえる企業の一社だ。設立は01年。当初は家庭用二足歩行ロボットの商品化で話題になった。………