◇特集:実家の後始末 Part1 認めたくない現実
◇不要な家は今すぐ売却 家の価値はどんどん下がる
長嶋修
(不動産コンサルタント)
東京で働くAさんは、奥さんと子ども1人の3人家族で、通勤にも便利な都市部にマイホームを所有している。5年前に父親は亡くなっており、母親が1人で暮らしていた実家は、他県の郊外にある。Aさんは数カ月に一度、様子を見に行っていた。ところが、7カ月前に突然、母親がけがをしてしまい、介護施設に入居することに。その後は、ずっと空き家状態が続き、処分に困っている。電気や水道を止めていて、日常的に使われない家は、傷むスピードが速い。庭の雑草も伸びる。Aさんは「片道2時間以上かけて定期的に実家を訪れ、空気の入れ換えや草むしりをしている。大変だ」とこぼす。
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ピックアップ
経営者:編集長インタビュー

◇野上一孝 ザインエレクトロニクス社長
◇画像処理用半導体で世界を狙う
工場を持たない「ファブレス」の半導体メーカーとして創業。2011年に国内テレビの需要激減のあおりを受けて12億円の赤字に転落後、世界トップシェア製品もある画像処理用半導体を武器に業績回復の途上にある。
── 赤字を経験した後、どうやって事業を立て直していますか。
野上 11年当時は、液晶パネルメーカー向けにカスタマイズした画像処理用の半導体が売り上げの大半を占めていました。大手電機が軒並み赤字になり、当社も営業赤字に転落しました。それまでのテレビ「一本足打法」では厳しいと考え、製品展開を多角化するポートフォリオ型の事業構造に転換しました。
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ワシントンDC

◇動き出したパイプライン計画 注目される大統領の対応
堂ノ脇伸
(米国住友商事会社ワシントン事務所長)
共和党が圧勝した米中間選挙から約1カ月が過ぎ、年明けから選挙結果を踏まえた第114議会が始まる。上下両院で過半数を得た共和党が2年間の任期を残したオバマ政権と今後どのような形で対峙(たいじ)し、あるいは政策協調を図りながら議会運営を行っていくかが注目される。
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