◇特集:高値からの投資術
◇公的マネー主導の歴史的相場 高値警戒しつつ臨む投資
中川美帆/大堀達也
(編集部)
「これから株を買っても大丈夫ですか?」
東京都文京区で3月14日開催された「投資戦略フェアEXPO2015」で、講演を終えた講師に追いすがって質問攻めにする年配の女性。会場は個人投資家の熱気であふれ、昨年より3割増の4600人余りが参加。例年より若者の姿が目立った。
ピックアップ
経営者:編集長インタビュー

◇佐藤英志 太陽ホールディングス社長
◇「ソルダーレジスト」で世界シェア6割超
スマートフォンやデジタル家電、車載用電子機器などエレクトロニクス製品に利用されるプリント配線板の表面を覆い、回路パターンを保護する絶縁膜となるインキ「ソルダーレジスト(SR)」の製造販売で世界シェア60%を超える。
── SRで高シェアを維持している理由は。
佐藤 SR技術の特許を1985年に出願しました。それが、今では考えられないほど広い範囲で特許が認められ、ここで他社の追随を許さない状況ができました。すでに特許は切れていますが、顧客ごとにきめ細かい対応をしてきたことや海外展開が早かったことも当社の強みです。
ワシントンDC

◇迷走する共和党の議会戦略 大統領選に影響する懸念も
堂ノ脇伸
(米国住友商事会社ワシントン事務所長)
2014年11月の中間選挙で連邦議会上下両院の過半数を制し、1月から始まった第114議会に意気揚々と臨んだ議会共和党であるが、その戦略が振るわずに迷走を続けている。オバマ政権と対峙するさまざまな政策で主導権を握れず、むしろ失点を重ねることで相対的にオバマ大統領の人気回復に一役買っているかのようである。
まず14年の第113議会で一旦否決されたキーストーンXLパイプラインの建設認可法案について、早々に上下両院で可決をし、これを大統領府に回した。だが、かねてより「所管機関である国務省による審査が必要」との態度を示していたオバマ大統領に、就任以来3回目となる拒否権を発動され、更にはこれを覆すだけの3分の2以上の票を集めることができずに廃案とされている。