
◇地方公務員と警察官のトップは日大
安田 賢治/井沢 秀
(大学通信情報調査・編集部)
地元志向の高まりを受け人気の高まる地方公務員や警察官、看護師、保育士、キャビンアテンダント(客室乗務員)の五つの職種別に、就職者数の多い大学をランキングした。
◇地方公務員=大規模校や教育系が上位
大学生の就職事情が好転しているとはいえ、大学生の公務員志向は根強い。地方公務員の就職者数ランキングトップは、昨年に続き日本大学で、2010年に比べ129人増となっている。
日本大学の今春の卒業生は1万4115人。大学の規模が大きいぶん、地方公務員就職者も多くなっている。3位の早稲田大学(卒業生1万3160人)や4位の立命館大学(同8111人)も同様だろう。
もちろん、支援も手厚い。日大には公務員試験支援センターがあり、早稲田大と立命館大は公務員対策講座で学生をフォローする。
2位は、愛知教育大学。教育系単科大学は、公立学校の教員に就職する学生が多いことが要因だ。5位の千葉大学、6位の広島大学、7位の文教大学、10位の金沢大学、11位の埼玉大学なども、公立学校への就職者の多さが地方公務員の就職者数を押し上げる要因となっている。
◇警察官 トップ20 は全て私立
地元での就職を目指す学生が多いことを反映して警察官の人気も高まっている。異動が各都道府県内に限られることも人気が高い理由だ。
就職者数トップは日本大学の161人で、国士舘大学の132人、東海大学の106人の順。トップ10位には大手の大学が多い。90人で5位となった日本文化大学は、法学部のみの単科大だ。………