◇初飛行で受注に弾み
◇開発の軸足はアメリカへ
谷口健/大堀達也/平野純一
(編集部)
国産初の民間ジェット機「MRJ(三菱リージョナルジェット)」がついに大空を飛んだ。2008年の開発本格化から約7年、MRJは11 月11日、名古屋空港での初の飛行試験に成功した。机上の図面で作ってきた“紙飛行機”がようやく本物の飛行機になった瞬間だった。
MRJは、三菱航空機(三菱重工業の子会社)が製造する約70~90人乗りの小型機だ。最大の売りは、新型エンジンの採用と空力特性の良さを生かした低燃費性。ブラジル・エンブラエルやカナダ・ボンバルディアの現行ライバル機と比べて約20%上回る。客室内の静かさ、スーツケースを頭上に納められるなど広い客室空間も売りにしている。
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目次 2015年11月24日特大号
経営者:編集長インタビュー

◇国分文也 丸紅社長
◇電力で商社の総合力発揮
総合商社の丸紅は、2016年3月期決算で連結純利益が前期比70%増の1800億円になると見込む。資源安が響くものの、得意な電力に加え、食料や輸送機などの事業の伸びが増益に寄与する。
── 資源安にどう対応しますか。
国分 資源投資は、2~3年の短期で行うにはリスクが高いので、良い案件と悪い案件を見極め、長期的な視野で行うべきだと考えています。10 年か15年か分かりませんが、ある程度の周期で(好不況の)波が来ます。一方で、日本は資源が乏しい。そのため、商社が資源に投資していく意味はあると思います。今は、資産を見直して、コストを下げる時期。競争力のない資産は、入れ替えていきます。