特集:弁護士vs会計士 司法書士 2017年2月28日号

特集:弁護士vs会計士・司法書士

聖域失い敵陣で戦うサムライ業

 

弁護士、公認会計士、司法書士は、難関国家資格の「士(さむらい)業」の代表格だ。司法制度改革後に右肩上がりで増えた結果、同じ資格同士だけでなく、隣接士業の仕事を食い合う仁義なき戦いを繰り広げる。

 

 弁護士は従来の民事・刑事から、企業の経済活動に伴う「企業法務」に勢力を拡大した。企業・経済の成長が伸び悩む中、もともと企業に強かった会計士と市場でぶつかるようになった。企業統治(コーポレートガバナンス)の重視による社外取締役、監査役はその主戦場だ。

 成長の源泉をM&A(合併・買収)に求める企業が増え、正確さと早さが求められるデューデリジェンス(資産査定)は弁護士だけでなく、会計士の参入が本格化している。

 

 一方、弁護士と領域が重なる司法書士は従来、専門分野を担う弁護士が手がけない業務で住み分けができていた。しかし、2006年の最高裁判決が過払い金返還を認め、返還請求バブル発生で環境は激変した。司法制度改革による弁護士間の競争のあおりで、司法書士が担っていた過払い金返還に弁護士が乗り込む。16年の最高裁判決で「司法書士が扱えるのは債務額140万円まで」としたものの、司法書士が撤退する動きはなく、成年後見人を巡っても、戦いは収まる気配がない。

 

 士業はパイの奪い合いに終始するのか。それとも自ら新たな業務を見いだすのか。ガチンコ勝負の先はまだ見えない。

(酒井雅浩、稲留正英、黒崎亜弓・編集部)

特集「弁護士vs会計士 司法書士」の記事一覧

聖域失い敵陣で戦うサムライ業 ■酒井 雅浩/稲留 正英/黒崎 亜弓

 

第1部 弁護士

 

最新版 弁護士ランキング

スター弁護士の仕事術 岩倉 正和 TMI総合法律事務所/大野 聖二 大野総合法律事務所

法律事務所ランキング チェンバース&パートナーズランキング

成長著しい企業法務が花形 海外進出巡りわかれる戦略 ■酒井 雅浩

8大法律事務所 トップに聞く 業界の展望 次の一手

  西村あさひ 保坂 雅樹/アンダーソン・毛利・友常 伊藤 哲哉・三村 藤明/長島・大野・常松 杉本 文秀/森・濱田松本 棚橋 元/TMI 田中 克郎/シティユーワ 片山 典之・栗林 康幸/大江橋 国谷 史朗/ベーカー&マッケンジー 武藤 佳昭

企業内弁護士 外部起用の門戸とパイ広げる■黒崎 亜弓/酒井 雅浩

企業弁護士の本質 日比谷パーク 久保利 英明/モリソン・フォースター ケン・シーゲル

契約 転ばぬ先の弁護士活用 ■酒井 雅浩

定着した第三者委員会 「不良委員会」根絶が課題 ■国広 正

刑事弁護 ネットで簡単アクセス ■酒井 雅浩

インタビュー 周防 正行 監督 「密室の映像は証拠にならない」

TVドラマの法律監修 弁護士を魅力ある職業に ■酒井 雅浩

 

第2部 弁護士VS会計士、司法書士

 

会計士 vs 弁護士 引く手あまたの公認会計士 ■磯山 友幸

社会福祉・医療法人へ進出 ■磯山 友幸

会計監査の「チャイナリスク」 ■伊藤 歩

「制御不能」の現地監査法人 ■伊藤 歩

 司法書士 vs 弁護士 増える司法書士の成年後見人 ■黒崎 亜弓

 司法書士 vs 弁護士 「過払い バブル」の余波  アディーレ 石丸 幸人/ベリーベスト 酒井 将

 弁護士 vs 弁護士 弁護士ドットコムの次の手 ■黒崎 亜弓

この弁護士、大丈夫? 懲戒処分歴をチェック

金融商品の「売り方」問う訴訟の力 ■黒崎 亜弓

週刊エコノミスト 2017年2月28日号

発売日:2017年2月20日

特別定価:670円


◇ネット書店で雑誌を購入する

◇電子版を購入する