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2016年

9月

06日

週刊エコノミスト 2016年9月6日号

定価:620円(税込)

発売日:2016年8月29日

 

特集:マーケット怪奇現象

 

◇社債市場の異変 超低金利が覆い隠す

◇ハイブリッド債のリスク

 

桐山友一(編集部)

 

 極端な低金利の環境下で、従来の常識では考えられなかった現象が、市場のあちこちで起きている。

「ついに来たか」──。証券関係者がうなった。ソフトバンクグループが8月24日、同社としては初めての「ハイブリッド社債」の発行を発表した。特に証券関係者の目を引いたのが、国内で初となる個人向けのハイブリッド社債も発行すること。利率は仮条件で年2・9~3・1%と、超低金利の中でその高さが際立つ。個人向けには3500億円を9月30日に発行予定で、購入単位は100万円。同社は市場の反応をみたうえで、9月9日に利率を正式決定する。

 

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ピックアップ

経営者:編集長インタビュー

越智仁 三菱ケミカルホールディングス社長

 

◆化学3社統合を機に、総合力強化

 

 Interviewer 金山隆一(本誌編集長)

 

 三菱ケミカルホールディングス(HD)は、石油化学事業(石化)の三菱化成と三菱油化が合併した三菱化学が原点の総合化学メーカー。2005年のHD設立以降、M&A(合併・買収)で事業を拡大。石化のほか、三菱樹脂や三菱レイヨンの樹脂製品、田辺三菱製薬の医薬品、大陽日酸の産業ガスなど多様な事業を展開している。

 

── 足元で伸びている事業は。

越智 コーティング材など自動車の部材が安定して伸びています。電機業界向けでも、フラットパネルディスプレーに使うポリエステルフィルムなどが堅調です。医薬品では、自社製品を海外の会社に委託したロイヤルティー収入で年間数百億円を得ています。15年度は、糖尿病治療薬「インヴォカナ」や多発性硬化症治療剤「ジレニア」が伸びました。

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ワシントンDC

◆国連へ核実験全面禁止を提案

◆レガシーの仕上げを目指す

 

会川晴之

(毎日新聞北米総局長)

 

 オバマ米大統領が、核実験の全面禁止を求める決議案を国連安全保障理事会に提案することを決めたと『ワシントン・ポスト』紙が8月4日に報じた。国連総会で核実験全面禁止条約(CTBT)が採択されてから9月で20周年となるのを機に、提案する意向という。今年5月に米大統領として初めて被爆地・広島を訪問し、改めて核廃絶の思いを強くしたオバマ氏が、「外交的遺産(レガシー)」作りに向け、総仕上げに取りかかる。

 オバマ氏は2009年4月、プラハでの演説で「核兵器のない世界」の実現を掲げ、核軍縮、核不拡散、核セキュリティーの強化を3本柱に据えた。来年1月の任期満了まで残り4カ月となる中、新たな核政策を打ち出そうと検討を進めており、安保理決議もそのひとつと見られる。

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週刊エコノミスト臨時増刊 2016年5月23日号

定価:1000円(税込み)

発売日:2016年5月11日

鉄道の今を徹底解剖

ニッポン

鉄道の挑戦

 

 インド高速鉄道は日本が受注

世界に広がる鉄道輸出商戦

 

徹底ルポ

 バンコク パープルライン まもなく開業

北海道新幹線開通

 4時間を切れなかったダイヤ

日本の鉄道車両工場見学! 

 日立、川崎重工、日本車両、

 総合車両製作所、近畿車両


福島後の未来をつくる

 ◇第37回 本間照光 青山学院大学名誉教授

 ◇加害者に甘い原賠法見直し 災害対策としての位置付けが必要

 

  原発事故発生時の電力会社の責任を定めた「原子力損害の賠償に関する法律(原賠法)」の見直しが進んでいる。原賠法は事故の過失・無過失にかかわらず、事故を起こした電力会社に上限なく賠償責任を負わせる「無過失責任主義」「無限責任」が原則だ。

 しかし、改定にあたっては、電力会社の賠償責任の免除(免責)や有限責任化を目指す流れが強まっている。このままでは、被害者や国民は犠牲を強いられ、加害者=電力会社を守る構図になりかねない。

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