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2016年

8月

02日

週刊エコノミスト 2016年8月2日号

定価:620円(税込み)

発売日:2016年7月25日

特集:ヘリコプターマネーの正体

 

 ◇黒田日銀の限界で急浮上

 ◇通貨が信認失い高インフレも

 

松本惇/黒崎亜弓/平野純一(編集部)

 

 ベン・バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)前議長の来日効果は絶大だった。
 与党が勝利した参院選から一夜明けた7月11日、バーナンキ氏は黒田東彦日銀総裁と会い、翌12日には安倍晋三首相とも会談した。
 バーナンキ氏は、ヘリコプターからお金をばらまくという比喩(ひゆ)から生まれた「ヘリコプターマネー(ヘリマネ)」政策の推奨者。「ヘリコプター・ベン」の異名を持つ。

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ピックアップ

経営者:編集長インタビュー

◇市川秀夫 昭和電工社長

◇先端化学でリチウムイオン電池材料に商機

 

Interviewer 金山隆一(本誌編集長)

 

 昭和初期に設立された総合化学メーカー「昭和電工」は、時代に合わせて、事業を転換してきた。現在はどのような事業が稼ぎ頭なのか。

── 御社はどのような会社か。
市川 約100年前、国内化学産業が近代化する以前は、日本は多くの素材を海外からの輸入に頼らざるを得なかった。そこで創業者の森矗昶(もりのぶてる)らが「化学素材を国産化する」という信念の下、築き上げた事業が当社の源流だ。その後、時代に合わせて事業転換を繰り返しながら領域を拡大してきた。例えば、当社の祖業の一つがアルミニウム製錬事業だが、製造する過程で原料を溶解する電炉が必要だ。そこで、電炉の熱源となる黒鉛電極事業を始めた。

 

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ワシントンDC

◇TPP発効は風前のともしび

◇大統領候補も議会も動かず

 

堂ノ脇伸

(米州住友商事会社ワシントン事務所長)

 

 米国大統領選では、長い予備選の中で各陣営がさまざまな政策課題に対する自らの立ち位置を表明してきた。その中でも注目されるのは、オバマ政権のレガシーともいえるTPP(環太平洋パートナーシップ協定)を巡る両党候補の考えと、協定発効の行方である。

 一般的に企業寄りで自由貿易を標(ひょう)榜(ぼう)する共和党は、従来からTPP推進の立場を維持してきた。しかし、ドナルド・トランプ候補は、現状に不満を持つ白人低所得者層という新たな党支持基盤を獲得しており「TPPが米国製造業(ひいては雇用)に致命的な打撃を与える」として反対の立場を表明している。さらに6月には、自らが大統領に選出されれば米国はTPPから離脱し、各国との2国間協定締結に向けた交渉の仕切り直しに舵(かじ)を切ると宣言した。

 

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週刊エコノミスト臨時増刊 2016年5月23日号

定価:1000円(税込み)

発売日:2016年5月11日

鉄道の今を徹底解剖

ニッポン

鉄道の挑戦

 

 インド高速鉄道は日本が受注

世界に広がる鉄道輸出商戦

 

徹底ルポ

 バンコク パープルライン まもなく開業

北海道新幹線開通

 4時間を切れなかったダイヤ

日本の鉄道車両工場見学! 

 日立、川崎重工、日本車両、

 総合車両製作所、近畿車両


福島後の未来をつくる

 ◇第37回 本間照光 青山学院大学名誉教授

 ◇加害者に甘い原賠法見直し 災害対策としての位置付けが必要

 

  原発事故発生時の電力会社の責任を定めた「原子力損害の賠償に関する法律(原賠法)」の見直しが進んでいる。原賠法は事故の過失・無過失にかかわらず、事故を起こした電力会社に上限なく賠償責任を負わせる「無過失責任主義」「無限責任」が原則だ。

 しかし、改定にあたっては、電力会社の賠償責任の免除(免責)や有限責任化を目指す流れが強まっている。このままでは、被害者や国民は犠牲を強いられ、加害者=電力会社を守る構図になりかねない。

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