エコノミスト未来賞

革新的マーケ手法で業界に変革を

革新的なインターネットマーケティング事業を展開する株式会社Macbee Planet公認会計士の資格を持ち、監査法人で働いていた千葉知裕代表は、IPOの責任者として入社し、わずか1年半でIPOを達成し、代表取締役に就任した。「世界をけん引する企業を目指す」という千葉代表に聞いた。

わずか1年半でIPOを達成

千葉代表は高校生の頃、「社会のルールを理解していることが、この社会で勝ち抜くための武器になる」と考え、法学部に進学。在学中に公認会計士に合格し、2010年に資格を生かせる大手監査法人に入った。ところが当時は、2008年のリーマン・ショックのあおりを受けて、満足にキャリアを形成できず、もどかしさを抱えていたという。

元々、事業会社で挑戦したいという気持ちがあった千葉代表は、「上場に近い会社」を目指して転職活動を始め、Macbee Planetに出会った。「2015年に設立された非常に若い会社で、上場する気持ちは強いけど、資本力もなければ、人手も足りない。そんなところにやりがいを感じた」と語る。

2018年にIPO責任者として入社した千葉代表は「個々の能力と社内のモチベーションは高く、一丸となって業績を上げれば、上場できるという意識はあったが、審査の対象となる社内管理体制はまるでなっておらず、組織としてうまく機能していなかった」と振り返る。そこで、外部メンバーとIPOの実務を担当し、管理部門を中心に、審査対象となる社内管理体制を整えた。一般的に3年かかるといわれる上場を、目標としていた1年半で達成。「この状況から目標の期間内に達成できたらと考えて、ワクワクした。無事に上場できたときはうれしかった」と笑顔を見せる。 

LTVマーケティングの進化・深耕で市場を変革

Macbee Planetは、インターネットで販売促進や集客、知名度向上を目指す企業に対し、消費者が生涯でどれだけ利益をもたらしてくれるかを示す「LTV Life Time Value 顧客生涯価値)」を予測し、適切なプラットフォームと消費者への広告配信を提案することで、ROI 投資利益率)の最適化を実現するというコンセプトで市場を開拓している。しかも、同社のLTVを指標としたマーケティングは、成果報酬型広告で顧客が効率よく成果を得られるため、需要が伸びやすく、千葉代表は「インターネット広告市場を変革しうる可能性を秘めており、Macbee Planetの魅力だ」と自信を見せる。

さらに「このLTVを指標としたマーケティングを進化、深耕することで、社会から不要な広告を減らしたい」と千葉代表は語る。「消費者の検索行動から、長期間愛用できる商品やサービスの広告をピンポイントで届けられれば、企業は無駄な費用をつぎ込む必要はなくなり、消費者も本当に有益な広告だけを入手できる。このようなインターネット広告を打ち出し、社会にインパクトを与え、世界を牽引する企業を目指す」と力強く語った。

株式会社Macbee Planet

代表取締役

千葉 知裕

1986年、宮城県生まれ。2010年4月、あずさ監査法人に入所し、会計監査、IPO支援等に従事。2018年10月、株式会社Macbee Planetに入社し、管理部門の立て直しから内部管理体制構築をリード。2019年3月に取締役就任後、約1年で東証マザーズ上場(現・グロース市場)を達成。2021年12月より代表取締役社長就任。

https://macbee-planet.com/

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