プロ写真家とのベストな出会いを提供

aMi代表取締役CEO 藤井悠夏 2024.09.02

 撮ってほしいプロ写真家との最適なマッチングを提供している。(聞き手=北條一浩・編集部)

 写真撮影に関して、人と人が出会うきっかけを作る事業を行っています。プロのフォトグラファーに依頼をしたい時、どんな場所で何をどう撮ってほしいのかを正確に聞き出し、要求をベストな形でかなえてくれるフォトグラファーを見つけて届けるサービスです。

 弊社では撮影プラットフォーム「AMI PHOTO」を運営していて、現在4000人ほどのプロのフォトグラファーが登録しています。これはAssociation of media internationalの略で、われわれを通じて撮影における人と人のあたたかい出会いが世界中に大きく広がっていきますように、という願いを込めています。会社名のほうは表記を「aMi」と真ん中だけ大文字にしていて、これは私たちがあいだに入って出会いを作りたいことを意味しています。最後の「i」は「愛」でもあります。

 フリーランスのフォトグラファーは誰でも登録できますが、依頼者とマッチングをする際には二つ審査をします。一つはポートフォリオ審査で、どんな写真を撮っているのか、何が得意なのかを確かめる機会。もう一つは面談で、これまでのキャリアを聞き、撮影現場でうまくコミュニケーションが取れそうかどうかなど、対応力を見極めます。

 プロに依頼したいと思っても、誰に依頼するのか、探したり判断したりするのは難しいと思うので、そんな時には、どの場所にどういうフォトグラファーがいてどんな撮影にたけているのか、スケジュールの空き具合はどうかなど、弊社のデータベースが役に立ちます。またフォトグラファーにとっても、わざわざ営業しなくてもこちらに登録してくれれば、その人に合った依頼がくるメリットは大きいと思います。

企業独自の撮影プランを作成

 私はシリアで生まれ、ドバイのインターナショナルスクールに通いました。大学時代から起業に興味がありましたが、まずは勉強のため「3年で辞めます」と宣言して(笑)リクルートに就職し、結婚情報誌の営業の仕事をしました。

 その後、ベトナムでウエディングのメディアを立ち上げ、シンガポールでも結婚に関わる事業をする中で、シンガポールの人々の写真に関する並々ならぬ情熱を感じ、来日する人向けに「今なら北海道のラベンダー畑でこんな写真が撮れます」など、日本の提携企業を紹介する仕事を始めました。これが今の仕事の原型です。

「AMI PHOTO」には個人向けサービスと法人向けと両方ありますが、現在は撮影のボリュームが大きい企業と提携し、業績が安定してきました。例えばフードデリバリーの企業なら、「あさってまでに札幌のレストランで撮影しなきゃ」という場合、札幌在住の料理の撮れるフォトグラファーに連絡してすぐ対応します。神社さんだったら、「七五三のお祝いにこんな撮影プランがありますよ」と商品として売ってもらうことも。このように個々の企業別に独自の仕組みづくりを行っています。

 今後は国内だけでなく、もっとワールドワイドに展開できたらと考えています。

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企業概要

事業内容:誰でもプロのフォトグラファーに依頼ができる撮影プラットフォーム「AMI PHOTO」の運営

本社所在地:東京都中野区

設立:2014年1月

資本金:3542万3180円

従業員数:15人

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週刊エコノミスト2024年9月10日号掲載

挑戦者2024 藤井悠夏 aMi代表取締役CEO プロ写真家とのベストな出会いを提供